解説
裏装上皮にghost cellや石灰化をみる囊胞である。
臨床事項
- 10~20、50~60歳代に好発する。
- 性差はない。
- 埋伏歯や歯牙腫を伴うことがある。
病理組織所見
- 囊胞壁の裏装上皮や内腔にghost cellの集塊とその石灰化がみられる。
- 囊胞上皮基底層は立方形あるいはエナメル芽細胞様細胞からなる。
- 裏装上皮内層はエナメル器の星状網に類似する。
代表画像
パノラマX線画像
- ガイド無し
- ガイド有り
上顎右側前歯部に石灰化を伴う単房性透過像が認められる。
上顎右側前歯部に石灰化を伴う単房性透過像が認められる。
石灰化歯原性囊胞(弱拡大)
囊胞壁は、裏装上皮と線維性結合組織からなる。
幻影細胞(ghost cell)
裏装上皮には好酸性の胞体と輪郭だけの核を特徴とする幻影細胞(ghost cell)がみられる。
ghost cellの石灰化
ghost cellは右方で好塩基性に染色され石灰化が認められる。
胞巣、ghost cellとその石灰化物
- ガイド無し
- ガイド有り
歯原性上皮の胞巣、ghost cellとその石灰化がみられる。
歯原性上皮の胞巣(★)、ghost cell(▲)とその石灰化物(■)がみられる。