解説 血腫の器質化後に生じると考えられている骨の空洞で、偽囊胞である。 臨床事項 若年者の下顎に好発する。 一般に無症状である。 隣接する歯は生活歯である。 境界明瞭なホタテ貝状のX線透過像を認める。 病理組織所見 菲薄な線維性結合組織が存在するのみで、裏装上皮はない。 囊胞周囲には反応性骨形成がみられ、線維性異形成症や骨形成線維腫に類似した組織像を示すことがある。 代表画像 パノラマX線画像 ガイド無し ガイド有り 下顎左側第1・第2大臼歯部の下顎骨内に単房性透過像が認められる。 下顎左側第1・第2大臼歯部の下顎骨内に単房性透過像が認められる。 単純性骨囊胞(弱拡大) ガイド無し ガイド有り 内腔側の骨面には菲薄な線維性結合組織のみが認められる。 内腔(★)側の骨面には菲薄な線維性結合組織のみが認められる。 単純性骨囊胞(中拡大) ガイド無し ガイド有り 裏装上皮はなく、内腔に面して菲薄な線維性結合組識のみがみられる。 類骨の新生が認められる。 裏装上皮はなく、内腔に面して菲薄な線維性結合組識のみがみられる。 類骨の新生(破線)が認められる。