解説
齲蝕病変が進行する際、歯質内での有機酸の浸透により特徴的な円錐形を呈する。
病理組織所見
- 齲蝕の進行過程において、有機酸の浸透はエナメル質ではエナメル小柱の走行、象牙質では象牙細管の走行に沿って起こるため、円錐形を呈する。
その他
- 小窩裂溝齲蝕
エナメル質は正三角形で、象牙質は逆三角形 - 平滑面齲蝕
エナメル質、象牙質ともに逆三角形
代表画像
初期の小窩・裂溝部の齲蝕円錐(研磨標本)
- ガイド無し
- ガイド有り
エナメル質では、裂溝の入口を尖端とし、象牙質側を底面とした円錐形を呈する。
象牙質では、エナメル質側を底面とし、歯髄側を尖端とした円錐形を呈する。
エナメル質では、裂溝の入口を尖端とし、象牙質側を底面とした円錐形(赤破線)を呈する。
象牙質では、エナメル質側を底面とし、歯髄側を尖端とした円錐形(青破線)を呈する。
平滑面の齲蝕円錐(研磨標本)
- ガイド無し
- ガイド有り
エナメル質では、エナメル質表面を底面とし、象牙質側を尖端とした円錐形を呈する。
象牙質では、エナメル質側を底面とし、歯髄側を尖端とした円錐形を呈する。
エナメル質では、エナメル質表面を底面とし、象牙質側を尖端とした円錐形(赤破線)を呈する。
象牙質では、エナメル質側を底面とし、歯髄側を尖端とした円錐形(青破線)を呈する。