第二象牙質 Secondary dentin

歯髄および歯周組織の病変・根尖性歯周組織疾患

解説

歯根完成後に歯髄壁に付加される新生象牙質のことをいう。

生理的第二象牙質と病的第二象牙質に区分されるが、病的第二象牙質は第三象牙質といわれる。

  1. 生理的第二象牙質
    • 加齢により形成される。
    • 髄腔壁全面(天蓋、根管口、髄床底)に形成される。
  2. 第三象牙質(病的第二象牙質、修復象牙質、補綴象牙質)
    • 咬耗、摩耗、齲蝕などで形成される。
    • 欠損に対応する部位に形成される。

病理組織所見

原生象牙質と比べて

  • 象牙細管の数が少ない。
  • 細管が細い。
  • 細管の間隔と走行が不規則である。
  • 石灰化が不均一である。
  • 生理的第二象牙質に比べて、第三象牙質ではより上記の傾向が強い。

代表画像

第三象牙質(病的第二象牙質)

  • ガイド無し
  • ガイド有り

齲窩に対応した第三象牙質の形成がみられる。

齲窩に対応した第三象牙質(矢印)の形成がみられる。

第三象牙質(病的第二象牙質)(強拡大)

  • ガイド無し
  • ガイド有り

既存の象牙質(原生象牙質)に比べ、象牙細管の配列の乱れが目立つ。

既存の象牙質(原生象牙質★)に比べ、象牙細管の配列の乱れが目立つ(▲)。

  • ガイド無し
  • ガイド有り

既存の象牙質(原生象牙質)に比べ、象牙細管の配列の乱れが認められる。

既存の象牙質(原生象牙質★)に比べ、象牙細管の配列の乱れが認められる(▲)。

  • ガイド無し
  • ガイド有り

既存の象牙質(原性象牙質)に比べ象牙細管の数は少なく、その間隔や走行は不規則である。

既存の象牙質(原性象牙質★)に比べ象牙細管の数は少なく、その間隔や走行は不規則である(▲)。