解説
歯冠部のエナメル質と象牙質が歯髄腔側へ深く嵌入した奇形歯である。
臨床事項
- 上顎側切歯に好発する。
- 正中歯(過剰歯)にも多い。
- 陥入歯/重積歯 (Dens invaginatus)ともいう。
- 嵌入部は不潔域になり、歯髄炎から歯髄壊死をきたすことがある。
病理組織所見
- 陥入部での組織配列(外側からの)が逆になり、小腔に面してエナメル質、それをとり巻いて象牙質がみられ、歯髄へと続く。
代表画像
歯内歯
- ガイド無し
- ガイド有り
中央部でエナメル質と象牙質が歯髄側への嵌入がみられる(研磨標本)。
歯髄腔内(P)へエナメル質(E)および象牙質(D)の深い陥入(★)
デンタルX線画像
- ガイド無し
- ガイド有り
歯髄側に嵌入しているエナメル質と象牙質様不透過像がみられる。
歯髄側に嵌入しているエナメル質と象牙質様不透過像がみられる(矢印)。