解説 歯原性上皮と歯原性外胚葉性間葉組織の両方の増殖からなる腫瘍である。 病理組織所見 歯乳頭類似の未熟な間葉組織と索状の歯原性上皮がみられる。 歯原性上皮胞巣は細く伸長して分枝し先端が球形に膨らむ。 歯は形成されない。 代表画像 エナメル上皮線維腫(弱拡大) 顎骨内には線維性組識と胞巣状、索状をなす上皮組識の増殖が認められる。 エナメル上皮線維腫(中拡大) 歯乳頭様の幼若な線維性組織中には分枝しながら索状に伸長する歯原性上皮が認められる。 エナメル上皮線維腫(強拡大) 歯原性上皮が細く伸長して分枝し先端が球形に膨らみ、歯堤に類似する。 胞巣状をなす上皮はエナメル上皮腫の濾胞型の腫瘍実質に類似し、エナメル器様の構造を示す。