解説
病理組織所見
①内腔裏装性(luminal type)
- 腫瘍性上皮が腔の内面を裏装するもので、外側の囊胞壁への浸潤は認められない。
- 基底層にエナメル芽細胞様の円柱状ないし立方状細胞の配列が認められ、その核の内腔側への偏在が明確な場合、不明確な場合がある。
- 腫瘍性上皮の内腔側寄りにはエナメル髄様組織がみられる。
②内腔突出性(intra luminal type)
- 内腔裏装性のタイプのように腫瘍性上皮が腔の内面を裏装し、さらに内腔に突出する部分がみられる。
- 内腔に突出する部分が著しいと内腔に充満する。
- 内腔突出部が叢状型を示し、叢状単囊胞性エナメル上皮腫ともいわれる。
代表画像
内腔裏装性(luminal type)
腫瘍性上皮は腔の内面を裏装し、基底層にはエナメル芽細胞様の円柱状細胞が配列し、その核は内腔側に偏在する。
内腔突出性(intra luminal type)
腔の内面を裏装する腫瘍性上皮が内腔に向かって突出、増殖し、叢状型を示す部分もみられる。