解説
義歯の床縁や床下の慢性機械的刺激により生じる線維性の反応性過剰増殖物である。
臨床事項
- ひだ状に増殖する組織が義歯床縁を覆うように隆起する。
- 中央に溝を認める(義歯床縁相当部)。
病理組織所見
- 粘膜上皮は肥厚する場合や膠原線維の増生により圧平される場合がある。
- 上皮下には膠原線維の密な増生、リンパ球や形質細胞の浸潤を認める。
- 中央の溝の部分では上皮を欠き、潰瘍をみることがある。
代表画像
義歯性線維腫
中央の溝は義歯床縁の陥入によるものである。
上皮下には膠原線維の密な増生がみられる。