歯根吸収/病的吸収 Resorption of teeth

齲蝕・歯の損傷・歯の吸収

解説

交換期の乳歯では生理的吸収がみられる。

病理組織所見

  • 波状の吸収窩(ハウシップ窩 Howship’s lacunae)がみられる。
  • 小窩内には多核の破歯細胞 (Odontoclast)がみられる。

その他

  • 病的吸収
  • 歯の内部吸収(Internal resorption)
    歯髄内での肉芽組織の限局性増生により歯髄壁象牙質に吸収が生じたものである。
    吸収部の象牙質では、波状の吸収窩と破歯細胞がみられる。
  • 歯の外部吸収(External resorption)
    外力(急性外傷、外傷性咬合、矯正力)、炎症、囊胞、腫瘍、再植、移植などにより歯根が吸収したものである。
    歯根表層のセメント質では、多核の破歯細胞とそれによる吸収窩がみられる。

代表画像

デンタルX線画像

下顎小臼歯の萌出に伴う乳臼歯の歯根吸収が認められる。

交換期の歯根吸収(脱灰標本)

  • ガイド無し
  • ガイド有り

著しい歯根の吸収(矢印)

吸収部の拡大像(脱灰標本)

  • ガイド無し
  • ガイド有り

吸収面の小窩(ハウシップ窩 Howship’s lacunae)内に破歯細胞(odontoclast)がみられる。

吸収面の小窩(ハウシップ窩 Howship’s lacunae)(★)内に破歯細胞(odontoclast)(矢印)がみられる。

鍍銀染色(脱灰標本)

  • ガイド無し
  • ガイド有り

吸収面の小窩(ハウシップ窩 Howship’s lacunae)内に破歯細胞(odontoclast)がみられる。

吸収面の小窩(ハウシップ窩 Howship’s lacunae)(★)内に破歯細胞(odontoclast)(矢印)がみられる。