解説
口唇に慢性に肉芽腫を形成する原因不明の病変である。
臨床事項
- 10~20歳代で初発する。
- 口唇に無痛性の腫脹がみられる。
- 再発を繰り返し、中高年で症状が増悪する傾向がみられる。
- 顔面神経麻痺と溝状舌を伴う場合はMelkersson-Rosenthal症候群という。
病理組織所見
- 上皮は、やや過形成性である。
- 粘膜固有層には、リンパ球浸潤を伴い類上皮細胞からなる大小の肉芽腫が認められる。
- Langhans型巨細胞がみられることもある。
- 肉芽腫は血管周囲性に形成される。
- 長い経過のため浮腫やリンパ球浸潤が目立つものから線維化がみられるものまである。
鑑別疾患
サルコイドーシス、アレルギー性口唇炎
- Key words
- Melkersson-Rosenthal 症候群