歯科医師の皆様へ
口腔には、う蝕や歯周病以外にもがんや自己免疫疾患などの様々な病気が発生します。口腔の病気は視診・触診が容易であるにも拘わらず、発見が遅れたり、発見されても長期経過観察中に病状が進行していることがあります。口腔を病気から守るためには「早期発見・早期治療」が最も重要です。特に口腔がんの早期発見には、疑われる原因を取り除いても2週間以上存続する病変は再診査して病理検査を考慮すべきであることが米国予防医療専門委員会により提唱されています。また、自己免疫疾患や感染症等の診断に病理検査は非常に有用です。
われわれ口腔病理医は、病気の組織を顕微鏡観察してタンパク・ゲノム解析も組み合わせて、治療方針の基となる精度の高い病理診断を行っています。その際、病理診断では臨床情報を正確に把握することが重要であり、臨床医との連携を大切にしています。口腔病理医による病理診断のご依頼やご相談は、是非、各大学の口腔病理にお問合せ下さい。